ポラリスの独り言

奈良でデザインやライティングなどクリエイター活動をしている「ポラリスクリエイションズ」が徒然なるままに文を綴ります。

「ロシアのクリスマス音楽」を聴きました

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↑荘厳な雰囲気のする東方正教のクリスマスを音でご堪能ください

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今回は吹奏楽曲「ロシアのクリスマス音楽」を紹介します。

 

<沿革・由来>

吹奏楽ではその名を知らぬ者はいないと言える、アメリカの作曲家アルフレッド・リードにより1944年に作られた曲です。

ロシアにちなんだ曲の委嘱を受け、わずか11日間で書き上げられました。

ロシアで広く信仰されている東方正教のコラールや式典音楽を元にし、「子供のキャロル」「交誦歌」「村の歌」「教会の合唱」の4つの部分から構成されています。

静寂の音楽が盛り上がりを見せる様は、冬の物悲しさや厳しさを表現しているようです。

1995年には管弦楽版の編曲もリリースされています。

 

<曲解説〜ポラリス風印象>

曲は厳粛な雰囲気を伴ったチャイムの音から始まります。

木管楽器のコラールが鬱蒼としたロシアの厳しい寒さを物語るように、静かに詠唱を重ねていきます。

そして、キリスト生誕を祝うかのようにティンパニのロールからトロンボーンを中心としたファンファーレが始まり、粛々と音楽の高まりを見せ、呼応するように木管楽器が祈りを奏でていきます。

強い風が吹き荒れるような盛り上がりを見せた後の、コールアングレによる哀愁を帯びた無伴奏のソロはほのかな暖かみさえ感じさせます。

コントラバスのピッチカートやグロッケンの音色が降りしきる雪を連想させる中、コラールは再び始まり聖なる夜の闇に彩りを加えていきます。

コールアングレのソロが再度奏でられた後、チャイムの鐘の音につられて音楽は高揚し、力強いクライマックスが訪れます。

耳を覆い尽くすような重厚なファンファーレとハーモニーが強みをさらに増し、充満した音の中、曲は終焉を迎えます。

 

<曲解説〜駄文>

きらびやかな曲、というよりかは静けさを重視した淡々とした曲だと思います。

しかし、緩やかに盛り上がる様は聴き映えがあり、じっくりと音を堪能できるのは音楽好きとしてたまらない逸品だといえるでしょう。

タイトルから季節感が強いため、生で聴く機会が少ないのが寂しいところ。

名曲を多く作ったリードですが、この曲は初期の作品ということもあり、他の作品とは色合いの違う曲です。

クリスマスも近いので、ぜひ一度聴いてみてはいかがでしょうか。

 

 

☆ーーーーーー基本情報ーーーーーー☆

【曲名】

♪ ロシアのクリスマス音楽

【作曲】

♪ アルフレッド・リード

【時間】

♪ 約15分30秒

【編成】

♪ Piccolo(doub. Flute 3rd)

♪ Piccolo(doub. Flute 4th)

♪ Flute 1st & 2nd

♪ Oboe 1st & 2nd

♪ English Horn(opt.) 

♪ Bassoon 1st & 2nd

♪ Contra Bassoon

♪ E♭ Clarinet 

♪ B♭ Clarinet 1st & 2nd & 3rd

♪ E♭ Alto Clarinet

♪ Bass Clarinet

♪ Contra bass Clarinet

♪ Alto Saxophone 1st & 2nd

♪ Tenor Saxophone

♪ Baritone Saxophone

♪ Bass Saxophone(opt.)

♪ Cornet 1st & 2nd & 3rd 

♪ Trumpet 1st & 2nd & 3rd & 4th

♪ Horn 1st & 2nd & 3rd & 4th

♪ Trombone 1st & 2nd & 3rd & 4th

♪ Euphonium

♪ Tuba

♪ String Bass

Timpani

♪ Bass Drum

♪ Cymbal

♪ Suspended Cymbal

♪ Gong

♪ Chimes

♪ Xylophone

♪ Glockenspiel

♪ Triangle

※編成はブレーン株式会社様のサイトからの情報となります。

https://www.brain-shop.net/shop/g/g00-FXB219/

 

※間違いやご指摘がありましたら、訂正させていただきます。

 吹奏楽ファンへの情報発信のため、お力添えいただけましたら幸いです。

「ホープタウンの休日」を聴きました

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↑南国の海岸ののどかなひと時を音楽でお楽しみください

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今回は吹奏楽曲「ホープタウンの休日」を紹介します。

 

<沿革・由来>

ヴァージニア州の高校生選抜バンドのコンサートのために、アメリカの作曲家スティーヴン・ライニキーが1995年に作曲しました。

ライニキーと言えば、日本では「セドナ序曲」がよく演奏されており、この曲も同様に親しみやすい曲調が特徴的です。

作曲者自身が旅行で訪れた、バハマにあるサンゴ礁など自然に満ちたホープタウンの情景を描いた作品です。

 

<曲解説〜ポラリス風印象>

朝の力強くも優しい日差しの印象を感じるファンファーレから、きらびやかな光を浴び、船旅が今日も始まります。

先はどこを見渡しても水平線ばかりの透き通った海のど真ん中、クラリネットとアルトサックスが奏でる鮮やかなメロディーにより舵がきられます。

元気に泳ぐ魚や、羽を広げて空を駆ける鳥たち、朗々とした雲を思わせるような助奏やオブリガードが青の景色に色を添えていきます。

その後波にもられながらも船は進み、いつしか茜色の空へと変化していきます。

水平線に消えていく太陽を眺めているのでしょうか、クラリネットによるソロから始まるメロディーはどこかもの寂しそうです。

夜の帳を迎え、キラキラと光る水面に海の偉大さを、空に燦然と輝く星々に遠い宇宙のロマンを感じながら、全楽器のテュッティが豊満とした音楽を闇夜に照らしていきます。

そして朝を迎え、主題のメロディーが再び奏でられます。

船は帆を緩めることなく進みながら、颯爽としたクライマックスを持って幕を閉じるのです。

 

<曲解説〜駄文>

クルーズ船の旅行パンフレットを見ていてもイメージが湧きそうな、わかりやすく親しみやすい、とても爽やかな印象を持った一曲です。

演奏会の1曲目にぜひ入れていただきたいですね!

シンプルな急→緩→急の構成で、かつ曲の構造もわかりやすいため、練習曲としてハーモニーや歌心を養うにもオススメです。

 

 

☆ーーーーーー基本情報ーーーーーー☆

【曲名】

♪ ホープタウンの休日

【作曲】

♪ スティーヴン・ライニキー

【時間】

♪ 約5分30秒

【編成】

♪ Piccolo

♪ Flute 1st & 2nd

♪ Oboe

♪ Bassoon

♪ B♭ Clarinet 1st & 2nd & 3rd

♪ Bass Clarinet

♪ Alto Saxophone 1st & 2nd

♪ Tenor Saxophone

♪ Baritone Saxophone

♪ Trumpet 1st & 2nd & 3rd

♪ Horn 1st & 2nd

♪ Trombone 1st & 2nd & 3rd

♪ Euphonium

♪ Tuba

♪ String Bass

Timpani

♪ Snare Drum

♪ Bass Drum

Cymbals

♪ Suspended Cymbal

♪ Ride Cymbal

♪ Tambourine

♪ Triangle

♪ Mark Tree

♪ Xylophone

♪ Glockenspiel

♪ Chimes

※編成はブレーン株式会社様のサイトからの情報となります。

https://www.brain-shop.net/shop/g/g012-2939-00/ 

 

※間違いやご指摘がありましたら、訂正させていただきます。

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「三日月に架かるヤコブのはしご」を聴きました

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↑天高く光る三日月、神秘的な力を感じます

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今回は吹奏楽曲「三日月に架かるヤコブのはしご」を紹介します。

 

<沿革・由来>

この曲は兵庫県で活動している関西学院大学応援団総部吹奏楽部の創立40周年を記念して1993年に作られた曲です。

「宝島」「オーメンズ・オブ・ラブ」と言ったポップス曲をのアレンジや、吹奏楽オリジナル曲を数多く作り上げた真島俊夫先生が作曲しました。

同大学のシンボルマークである三日月と、旧約聖書に出てくる「ヤコブの梯子」をモチーフにしています。

天使が昇り降りするという「ヤコブの梯子」を遠く光る三日月に引っ掛けて、その高さにまで到達した情景を描いたものとされています。

 

<曲解説〜ポラリス風印象>

疾走感溢れる序奏の中、ホルンが雄大に吠え、幕は開かれます。

燦然とした数多の星がたなびく夜、複数の天使たちにより放垂れた光のシャワーの末に現れた「梯子」が、天高くそびえる三日月に向かい力強くも華やかに伸びていきます。

一旦天使の気まぐれにも思える木管楽器の優美なメロディーが梯子のスピードを緩めますが、再び勢いよく伸び、シンコペーションの刻みが続いた後、三日月からまだ随分と離れた雲を拠り所に一旦音楽が落ち着きます。

羽を伸ばしながらのんびりと休憩しているのでしょうか、木管楽器のゆったりとした囁きに続き、サクソフォンアンサンブルがまどろんだハーモニーを演出します。

そしてイングリッシュ・ホルンがロマンティックなソロを奏で、その旋律はオーボエユーフォニウムへと受け継がれていくのですが、心地よい歌を聞いて天使たちはうたた寝をし始めたようです。

いつしか三日月が雲に隠れてしまい、深青の空が淀んできました。

強風と雨に晒されあたふたする天使を見かねた神が、大きな力で雲を払いのけ、天使たちに梯子を伸ばすよう激しく恫喝します。

再度天使たちは煌びやかに光を放ちながら三日月を目指し梯子を伸ばしていきます。

天使たちが力の限りを尽くした後、ようやく梯子は三日月へたどり着き、音楽は興奮のまま終わりを迎えます。

 

<曲解説〜駄文>

急ー緩ー急の展開で、壮大なダイナミックさと繊細な美しさが混ぜ合わさったゴージャスな曲です。

また打楽器も数が多く、大編成向けでスタミナが必要な曲といえます。

ロマンあふれる曲ながらも、滑稽な場面もあり表情がとても豊かです。

華々しく堂々とした終わりから、ステージ最後のプログラムにふさわしいでしょう。

ホール中に散らばるキラキラとした響きを楽しんでもらいたいですね。

 

 

☆ーーーーーー基本情報ーーーーーー☆

【曲名】

♪ 三日月に架かるヤコブのはしご

【作曲】

♪ 真島 俊夫

【時間】

♪ 約7分30秒

【編成】

♪ Piccolo

♪ Flute 1st & 2nd

♪ Oboe 1st

♪ Oboe 2nd(English Horn)

♪ Bassoon 1st & 2nd

♪ E♭ Clarinet

♪ B♭ Clarinet 1st & 2nd & 3rd

♪ E♭ Alto Clarinet

♪ B♭ Bass Clarinet

♪ Contrabass Clarinet

♪ Contra Alto Clarinet

♪ Alto Saxophone 1st & 2nd

♪ Tenor Saxophone

♪ Baritone Saxophone

♪ B♭ Trumpet 1st & 2nd & 3rd

♪ F Horn 1st & 2nd & 3rd & 4th

♪ Trombone 1st & 2nd

♪ Bass Trombone

♪ Baritone

♪ Bass

♪ String Bass

Timpani

♪ Precussion1(Bass Drum,Triangle,Snare Drum,Tambourine)

♪ Precussion2(Sus.Cymbal,Triangle,Wind Chime,Tam-tam)

♪ Precussion3(Cymbals,Sus.Cymbal,Tam-tam)

♪ Precussion4(Glockenspiel,Marimba)

♪ Precussion5(Xylophone,Vibraphone)

※編成はミュージックエイト様のサイトからの情報となります。

https://www.music8.com/products/detail10752.php

 

※間違いやご指摘がありましたら、訂正させていただきます。

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「この地球を神と崇める」を聴きました

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↑時代を先取ったテーマをどう表現しているのでしょうか

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 今回は吹奏楽曲「この地球を神と崇める」を紹介します。

 

<沿革・由来>

ミシンガン大学バンドの指揮者の引退記念として、1970年にチェコの作曲家カレフ・フサ氏により作曲されました。

テーマは「人類がもたらした諸問題への警告」といえるでしょう。

戦争や飢餓、環境破壊など人が生み出した所業が紡ぐ残酷な結末を音楽で表現し、この悲劇が幻想であってほしいという作曲家のメッセージがスコアに残されています。

曲は、「第1楽章『Apotheosis(神格化)』」「第2楽章『Tragedy of Destruction(破壊の悲劇)』「第3楽章『Postscript(その後)』」から構成されています。

譜面には特殊な技法が書かれてあり、#や♭よりも細かい1/4音(クォーター・トーン)であったり、「This beautiful Earth(この美しい地球)」という台詞を歌うのではなく「口に出して言う」といった指示などから、技術面でも表現面でも難度の高さが窺い知れます。

ちなみに、フサは吹奏楽曲の完成後、合唱を伴うオーケストラ版を編曲しています。

 

<曲解説〜ポラリス風印象>

◆第1楽章『Apotheosis(神格化)』

グロッケンの一音に続き、うねるような音が続き緊張感を漂わせいきます。

ハーモニーが重なるにつれ、神聖かつ不気味な「何か」が膨らんでいく様です。

ミュートをしたトランペットを中心としたメロディーが流れる中、木管楽器トレモロや様々な打楽器群の一音がよりただならぬ予感を秘めながら、音は更に厚みと強さを増していきます。

そしてマレットパーカッション群が何かを訴える様に騒ぎ立てた後、機械のエラー音にも似た耳につんざく刻みが入り、静まりながら「何か」は膨張を止めます。

静寂が再び訪れますが、序盤とは違い、途切れ途切れに発される音は只ならぬ予感を胸に残し、次楽章へと続きます。

◆第2楽章『Tragedy of Destruction(破壊の悲劇)』

突如狂乱した打楽器群のリズムが刻まれ、その中でトランペットが咆哮を始めます。

次第に、地面を揺らす様な重く深い音を低音楽器が、無表情な和音を木管楽器が奏で、混沌と化した世界を表現していきます。

破壊の限りを現さんと、緩急を織り交ぜながら音打が繰り広げられていき、シロフォンやチャイムによる乱打を経て破壊はクライマックスを迎えます。

そして音は鳴りを潜めていくのです。

◆第3楽章『Postscript(その後)』

「無」と化した世界の中、風を思わせる木管群の音色の中に時折登場するハーマンミュートを用いたトランペットは何かを嘆いているようです。

彼方から聞こえるような低音群の音の上で、淡々とした様々な楽器の音色が荒廃した地上に残る無表情な空気の流れを感じさせます。

「This beautiful Earth(この美しい地球)」

フルートやピッコロが悲痛な鳥のさえずりにも似た音を出す中、この台詞が度々呟かれながら、音は徐々に数を減らしそっと終わりを迎えるのです。

 

<曲解説〜駄文>

初めて聞いたのは、吹奏楽コンクール全国大会の演奏集でした。

その中に第2楽章のみが入っていて、他の曲が華美なメロディーやハーモニーを奏でている中、打楽器の乱打で始まったこの曲が相当衝撃的だったのを今でも覚えています。

難易度も高く演奏頻度は稀ですが、このような表現ができる音楽をより知ってもらいたいと思いピックアップしました。

多くの吹奏楽曲の中でも他に類を見ないメッセージ性の高いこの曲、是非聞いてみてはいかがでしょうか。

 

 

☆ーーーーーー基本情報ーーーーーー☆

【曲名】

♪ この地球を神と崇める

【作曲】

♪ カレル・フサ

【時間】

♪ 約25分30秒

【編成】

♪ Piccolo(doub. Flute)

♪ Flute 1st & 2nd & 3rd

♪ Oboe 1st & 2nd & 3rd

♪ Bassoon 1st & 2nd

♪ Contra Bassoon

♪ E♭ Clarinet

♪ B♭ Clarinet 1st & 2nd & 3rd

♪ Alto Clarinet

♪ Bass Clarinet

♪ Contra bass Clarinet(opt. or Bass Saxophone)

♪ Alto Saxophone 1st & 2nd

♪ Tenor Saxophone

♪ Baritone Saxophone

♪ Trumpet 1st & 2nd & 3rd & 4th

♪ F Horn 1st & 2nd & 3rd & 4th

♪ Trombone 1st & 2nd & 3rd & 4th

♪ Euphonium 1st & 2nd

♪ Tuba

♪ String Bass

Timpani

♪ Bell Lyre(Glockenspiel)

♪ Chimes

♪ Glockenspiel

♪ Marimba

♪ Vibraphone

♪ Xylophone

♪ 3 Suspended Cymbal(small,medium,large)

♪ Sizzle Cymbal

Cymbals

♪ 3 Gongs

♪ Snare Drum

♪ Field Drum

♪ Bass Drum

♪ 3 Tom-toms

※編成はブレーン株式会社様のサイトからの情報となります。

https://www.brain-shop.net/shop/g/gHL50244350/

 

※間違いやご指摘がありましたら、訂正させていただきます。

 吹奏楽ファンへの情報発信のため、お力添えいただけましたら幸いです。

「狂詩曲『ノヴェナ』」を聴きました

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↑敬虔な信徒の祈り(イメージ)

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今回は吹奏楽曲「狂詩曲『ノヴェナ』」を紹介します。

 

<沿革・由来>

アメリカのオハイオ州にあるアントワープ高校のバンドと指揮者のために同国の作曲家ジェイムズ・スウェアリンジェン氏が1980年に作曲しました。

「ロマネスク」「インヴィクタ序曲」などの作品が有名で、親しみやすく、アマチュアでもとっつきやすい曲を多く作られており、この曲もそうだといえるでしょう。

「ノヴェナ」とは、キリスト教で行われる祈りの儀式を指します。

教皇や上級の聖職者が亡くなられた際に行われることが多いようで、9日間、日をあけることなく忍耐強く祈り続けることが求められます。 

副題の「狂詩曲」は、民族的な素材を用いた自由な楽曲という意味です。

祈りに徹したキリスト教信者の信仰の強さを吹奏楽で表現しています。 

 

<曲解説〜ポラリス風印象>

チャイムの微小な響きに始まり、ピッコロ、クラリネット、アルトサックスによる音色は誰かがそっと始めた祈りなのでしょうか、静寂の中清楚に歌い上げます。

その祈りに引き続き、賛美歌のコラールがコルネットを中心に続々と教会の中に満ち溢れ、9日間もの長きに渡る儀式の荘厳さを力強いハーモニーで表現しています。

蝋燭の灯火が僅かに吹きかける風にそよと揺れるよう、冒頭の祈りが再度静かに歌われ、一旦締めくくられます。

次に打楽器群のクレッシェンドが入り、ファンファーレが盛大に響き渡った後、ホルンや低音群、更にシロフォンのリズムにあわせ、先ほどとは違うコラールが歌われ儀式は徐々に盛り上がっていきます。

合間に入る弛やかなメロディーの絡み合いは、まるで祈りに神々が応えてくれているかの様です。

その後、チャイムから始まるベルトーンで重ねられたハーモニーが再度熱気を帯びたコラールへとつなぎ、儀式はクライマックスを迎え、荘厳かつ華やかな終焉が訪れます。

 

<曲解説〜駄文>

難しくもなく、中高生などの吹奏楽を始めたばかりのビギナーにも挑戦できるシンプルな曲だと思います。

ただ、静かな場面でのトゥッティもあり、息を合わせた演奏が必要となるため、練習をじっくりこなしていって欲しい曲でもあります。

祈りがモチーフとなっている曲なので、爆音ではなく極めて美しいフォルテを心がけることで、居心地の良いサウンドが会場に響き渡ることでしょう。

手慣れたバンドで、この曲を含めスウェアリンジェンの曲の演奏を聴く機会はなかなかないのですが、シンプルながらもとても美しい響きが出てくるでしょうね、ご拝聴したいものです。

 

 

☆ーーーーーー基本情報ーーーーーー☆

【曲名】

♪ 狂詩曲『ノヴェナ』

【作曲】

♪ ジェイムズ・スウェアリンジェン

【時間】

♪ 約6分

【編成】

♪ Piccolo

♪ Flute 1st & 2nd

♪ Oboe 1st & 2nd

♪ B♭ Clarinet 1st & 2nd & 3rd

♪ E♭ Alto Clarinet

♪ B♭ Bass Clarinet

♪ Bassoon

♪ E♭ Alto Saxophone 1st & 2nd

♪ B♭ Tenor Saxophone

♪ E♭ Baritone Saxophone

♪ B♭ Cornet 1st & 2nd & 3rd

♪ F Horn 1st & 2nd & 3rd & 4th

♪ Trombone 1st & 2nd & 3rd

♪ Euphonium T.C. & B.C.

♪ Tuba

♪ Snare Drum

♪ Bass Drum

♪ Crash Cymbals

♪ Tambourine

Timpani

♪ Glockenspiel

♪ Xylophone

♪ Chimes

※編成はミュージックエイト様のサイトからの情報となります。

https://www.music8.com/products/detail9683.php

 

※間違いやご指摘がありましたら、訂正させていただきます。

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